2023.2.26
お嬢様になって数日経った。
以前、私は身体に違和感を覚えている。肉体年齢、性別だけじゃない。全身の血管という血管にむず痒いような灼熱感を覚えるのだ。以前の世界で言うところの帯状疱疹と症状が近いが、リンパ節の腫れはない。身体の記憶から、この症状がおそらく産まれてからずっとあったのだと理解する。お嬢の身体に馴染めていない私だからこそ、強い違和感となっているのだろう。
周囲の話を聞くに、この世界の住人に備わる魔力が巡る感覚だと知る。身体の代謝と魔力回路を別個として近くできることは密かな私のアドバンテージだ。この感覚は身体強化の魔術の理解を飛躍的に進めてくれる。強化したい箇所への魔力の集約。この世界の極意のひとつを幼いながら身につけていた。
また、私は産まれながら、精霊の加護が薄いらしい。そのため、幼少期から怪我や病気が絶えなかった。精霊に愛される子は、過剰な程、有害な物を退けられるという。また魔力の行使においても、原理を理解せずとも精霊の補助の元、一定効果を上げることができる。彼等は言わばオートマチックなのだ。
比べて私は生来のマニュアル起動。彼等が感覚的に行うことを、私は手動で行う必要がある。私はこのことに天啓を感じた。彼等が集中力と言い換え、苦慮する精密操作を、私は数値的に理解して制御する事ができるのだ。
今ならできるかもしれない。私は両手を、バレーボールをレシーブするかのような形に組み替える。
『領域展開――嵌合暗翳庭』
「お嬢様、何をしていらっしゃるんですか？」
マリアだ。
「実験よ。…この世界には、呪力はなかったようね。」
肌寒く、一陣の風は吹き去っていく。まだ、私は世界に順応できていない。
はい。
45.5％。
これは果たして高い確率でしょうか？友人と討論しました。
友人は70％のかみなり（初代ポケモン）の信頼性が低すぎることをもって、過信できない確率とみているようです。では、初代ポケモンの命中判定はどうなっているのでしょうか？ググってみると意外？な結果が判明しました。
まず、結論を言うと、かみなりの命中率は70％ニアリーです。
上記サイトから引用すると、技の命中率×（攻撃側の命中率ランク÷防御側の回避率ランク ）となり、計算上は178/256（69.5％）が正確な成功率（命中率ではなく）のようです。3回に1回は外れるのを、主観としてどう捉えるかですね。
攻撃側は「当たってほしい！」と強い思いを託し、受け側は「外れてくれ！」と切なる願いを託すわけで。外れた時のインパクトたるや、攻撃側にとっては強い落胆、受け側にとっては窮地を脱した喜びがより強いものとして、記憶に残りやすいのではないでしょうか。
それに比べると45.5％はやはり外れる可能性の方が高い数値です。
ただ、夢を預け、信じることができる数値ではないでしょうか。
まあもう大御所世代だし、恋愛ぐらいで騒動はおきませんよね。好きにさせてあげて…。
光一君トリートメントめっちゃしてそうで鴉ムーブができないね。
