戦う君のひとみはいつも美しい。

思いつくままに駄文を綴ります。

お嬢と歯

目が覚めたら大金持ちのお嬢様になっていた。

知らない天井、もとい、知らない天蓋を見上げ、脳細胞は時計の秒針を数え続ける。半刻程経っただろうか。扉の外から礼儀正しいノックの音が聞こえてきた。身体から記憶が想起される。専属メイドのマリアだ。上ずった声で『ちょっと待って』と言うと、ノックが止まり、静かな気遣いの気配がした。

小さくなった手を見つめ、ほぉとため息。いつもは悩まし気に自己主張している青髭を撫でようとしても、つるりと気持ちのいい感触のみだった。

観念して、見ないようにしていた全身鏡に映った自分を見る。目を引くような病み系お嬢様がそこにいた。

入室を許可されたマリアが、静かに扉を開けてくる。『お嬢様、お食事の準備ができています。』

要らないというと、最初から分かっていたように受け入れ、身支度を促された。

 

洗面所でマリアは甲斐甲斐しく私の世話をしてくれる。

『私は一度使った歯ブラシなんて使わないわ。』試しに我がままを言うと、いまいち感情が読み取れない表情を崩すことなく、『次からそのように致します。』と答えてくれた。

 

 

 

はい。

さて、歯磨きと言えば先日歯医者に行ったところ、10年ぶりくらいに虫歯治療を打診されました。元々私も幼少の頃から虫歯とは熾烈な戦いを繰り広げており、口内には治療跡も散見されるのですが、ここ近年、真面目に歯磨きをしているので、全然虫歯なかったんですよね。

そのうえ、最近はネットおすすめの歯磨き粉やうがい薬を使っていたので、口内健康度は上がっていると思っていたのですが、虫歯以外にも、歯茎が荒れているとの指摘もありました。歯周病を危惧する程ではないようですが、年齢のせいか色んな部分でガタ来ているのかもしれません。

 

歯と言えば、小学生の時はなんだろうと思っていた、同級生の歯列矯正

マスクをする機会が増え、治療中の見た目が気にならなくなったことと、子への身体的な投資をする親が増えているのでしょう。H29年とR2年を比較すると男性が1.7倍、女性が4.8倍も増加しているようです。

私の時代、家庭ではそのような考えが浮かびもしなかったので、今の子供は恵まれているなぁと思います。口腔環境の改善は将来に直結するので、若い人には親が色々投資してあげてほしいですね。